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「生かされてる医学」でリフレッシュ (上)

産経新聞 平成11年3月23日(火)

「生かされてる医学」でリフレッシュ (上)

体験
 「ファースティング」(絶食療法)と「丹田呼吸」を柱に、心と体の健康運動を展開する兵庫県・淡路島の健康道場(道場長=笹田信五・医師)を3年前体験取材したことがある。

 毎日が新しく、減量、禁煙にもつながる「非日常」の体験だったが、東京での「日常」に戻ると体重は元に戻り、たばこも再開-。内心じくじたる思いでいたところ、笹田医師を中心とする健康サークル「生かされてる医学」が東京で一泊研修会を開くという。勇んで参加した。
                                       (原田大禄)

 「では、これよりニ十分間の丹田呼吸を行います」眼鏡にひげが優しい笹田医師の声が響くと、会場に充てられたJR池袋駅前の東京芸術劇場の会議室は静ま り返った。しんとした静寂があたりを包みこむ。研修は同劇場と隣接のホテルを会場に行われた。会員のそれぞれが熱心にトレーニングに励む姿が印象的だ。

 久しぶりの丹田呼吸はやはり難しかった。数を数えながら呼吸を整えるのだが、途中で意識がどこかへいってしまう。「いかんいかん」と数を数えなおす繰り 返し。薄眼を開けて(雑念がある証拠だが)時計を見ると、まだ七分しかたっていない。「はい、ニ十分たちました」という女性スタッフの声がしたときは、正 直言ってホッとした。

 ≪兵庫県と同県五色町が共同運営する健康道場は、昭和57年の開設。徹底した医学管理のもとに「ファースティング」を行う公的施設として知られ、これま でに一万五千人の「卒業生」を送り出した。「生かされてる医学」は当初これら卒業生のフォローアップを目的とした組織だったが、最近はインターネットや笹 田医師の著作を通じて、「笹田理論」を知った人も多く参加するようになった。今回の参加者27人のうち、13人が道場の未経験者だった≫

 私たちはふだん「丹田」を意識せずに生活している。笹田医師が時間をかけたのが「丹田」の位置確認だった。「おへその下に両手の手のひらを当てて、身体 を折っていただきます。折れるあたりが丹田ですね。次に身体を後ろに反らせます。背筋を伸ばしたままで、前に起きようとしてください。おなかに硬くなる場 所があるでしょう。そこが丹田です。」

 「臍下(せいか)丹田」という言葉がある。座禅などで古くからあった呼吸法に、独自の工夫を加えた。丹田に意識を集中して呼吸することにより、自立神経 系を通じて身体を活性化させる(別稿)。息を吐くときに数を数え、「一、ニ、三」の「さーん」をできるだけ長く、おなかに当てた手に心持ち力を加え、丹田 を硬くするのがこつだ。実践的と感じたのが「ちょっと十息(じゅっそく)」だった。息の数え方だが、「一一、いーち」、「ニニ、にーい」と十まで数え、ま た一に戻る。眠る前の羊ではないが、頭の中を数でいっぱいにする方法だ。

 「これはふだんの生活にも応用が利く。人に大事な話をする前や、いらいらしたときにどんな姿勢でもいいから『ちょっと十息』をしてみてください」という説明にうなずく会員が多かった。

 最初に書いた丹田呼吸は、以上のトレーニングをまとめとして行ったものだった。五分の休憩をはさみ、さらにニ十分。心なしか身体がじんわり温かくなったようだ。早くも丹田呼吸の効果が表れた?らしかった。

 医学的にみると 頭を空にし、充実感生む

 人間は生命を維持するための複雑なシステムを持っている。血圧や心臓、体温をコントロールする自律神経系、甲状腺(せん)や副腎(じん)皮質ホルモンを つかさどる内分泌系、免疫などだが、これらのシステムは「心の動き」と密接に関係(心身相関という)している。カッとすると血圧が上がったり、脈が早くな るのは、ストレスが自立神経系を通って身体に反映されているからだ。

 この仕組みを逆に利用して心の安定を身体に反映させようというのが笹田理論。その具体的実践が、ファースティング(絶食療法)であり、丹田呼吸というこ とになる。呼吸は人間が唯一、自分でコントロールできる自律神経系の活動だ。丹田呼吸で「頭をカラッポ」にすることにより、生きる充実感が生まれる。スト レスの結果だった酒やたばこ、過食といった生活習慣を改めることができる。


産経新聞 平成11年3月24日(水)

「生かされる医学」でリフレッシュ (上) きっかけは『物足りなさ』

インタビュー

 「人は大いなる力で生かされている」−。頭で理解できても、なかなか実感できない真理を身体で分かり、充実した毎日を過ごそうという人々の集まりが、記 者が一泊研修に参加した「生かされてる医学」サークルだった。会の主宰者で丹田呼吸、ファースティング(絶食療法),性格分析といった手法を駆使し、「心 の健康医学を推進している笹田信五医師(淡路島の健康道場道場長)にその考え方を聞いた。 (原田大禄)

--会の名前から。「生かされてる」というと舌足らずの印象がありますが

 「人間は一個の受精卵から出発した七十五兆個の細胞からできています。心臓は一日十万回は動いていますが、どんな偉い人でも自分で動かした人はいませ ん。また、生存に必要な太陽、酸素、水を他から与えられている。生かされてるのは単なる医学的事実です。『生かされている』というと、理屈が勝つ感じがす るでしょう? 

 丹田呼吸や、自分で行うミニ・ファースティングは個人では継続が難しい。会は会員が自己トレーニングが行えるよう、郵便物やインターネットを通じてサポートすることを目的にしています。この考えを外に向けて発表するようになったのは、阪神淡路大震災がきっかけでした。

 私もボランティアで現地に入りましたが、あの状態で頑張りましょう、は失礼ですよね。どういうことなら誠意を持って言えるか。被災者の方々は財産や名誉 やさまざまなものを失いました。しかし、生かされてるという医学的事実は失わなかった。この事実を原点に、『自分を生きる』新しい生活の出発点にしません かと呼びかけたのです。」

--自分を生きるとは

 「健康道場は、ファースティングを中心に、過食症や酒・たばこなど成人病につながる生活習慣病を対象とした治療を行っています。ところが道場を出て普段 の生活に戻ると、リバウンドしてしまう人が多い。過食にしろたばこにしろ、元のストレスを解決しなければ効果が上がらない。そこでカギとなる条件が『自分 を生きる』なのです。」

--「自分の山を登る」とも言っておられますね。

 「感覚的にはこちらの方が分かりやすいかもしれません。逆は『他人の山を登る』です。社会適応型といってもよい。会社人間が典型ですが、私たちは長く 『他人の山』を登ってきた。食べ物のない時代はそれでよかったのですが、今日は豊かな時代です。飢えて死ぬ人はいない。そのこと自体は素晴らしいのです が、逆に言えば人々が生きるエネルギーを求めにくくなった時代とも言えます。

 過去に『自分の山』を登った人はいました。ゴッホやゴーギャン、ベートーベンといった天才たちですが、彼らは時代に不適応でした。今の日本にどう生きるかのモデルはない。私たちはそれぞれの『自分の山』をそれぞれ見付けなければならないのです」

--それとトレーニングとの関係は

「ファースティングも丹田呼吸も『生かされてる自分』に気付くきっかけです。トレーニングは頭の中をカラッポにして、ストレスから自由になる自分を作りま すが、目的は鍛錬ではなく、そうした自分を入り口に性格分析などを通じて、『本当の自分』を知ることです。そこで『安心だけでは物足りない』、『満足だけ ではむなしい』と感ずるかどうか。『いや、それだけでは嫌だよ』と思う人は『自分の山を登る』”芽”が出ていると励ますのです」

--笹田さんご自身は『自分の山』を登っていますか

「登りかけ、というところでしょうか。17年前に健康道場の道場長を引き受けたとき、私は医師として生きる退路を断ちました。『自分を生きたかった』からです。登りかけですが、それでもこちらの方が素晴らしいことは自信を持っていえますね」

浄土教は「阿弥陀さまが如来になられた以上、その請願の『私の名を呼ぶすべての衆生を救済しよう』は果たされたことになる」と考える。この思想は、「生き ているだけで素晴らしい」という、笹田理論と重なるのではないか。そして私は「自分を生きて」いるだろうか-。インタビューを終えてそう考えた。

健康道場
兵庫県と同県五色町の共同経営で開設された公的健康増進施設。笹田医師の健康医学は今回と同様の一泊研修会は、次回は六月に予定されている。問い合わせは 0799・33・0535の五色県民健康村健康道場。インターネットのホームページ http://www.fyu.jp/dojo/

  



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